空気のように旅して。
世界に出てみたら、どこに行っても私を知る人はいなかった。
当たり前だけど、実感したことのひとつだ。
32カ国を旅しながら、だんだん自分は空気のようだと感じはじめた。
もちろんそこで少しの間暮らすわけだから、知り合いはできるし、
ときには気の合う人と親しい人間関係を築くこともある。
でも、それでもやっぱり、私は空気だった。
そうきっとつまり
私がこの地にいようといまいと、大きく関係ないのだ。特に何も影響がない。
そーいうことなのだと思った。
そうして422日間、ほぼ空気のように旅をして、
たくさんの国の土地に住む家族をみた。
違った環境に暮らす人々の生活をみた。
辺境の地で働く人々をみた。
不思議なことに、自分が空気のようだと感じるのは、
そんな風に人に触れた時だったりして、
だだっ広い自然の中にいるときには、全く感じなかった。
思えば、
ギリシャのサントリーニ島にはひとりで海に行けるのに、
伊豆の白浜の海にはひとりで行けない。(というか行く気がしない。)
そんな心理状態に似ている。
そうして422日間、ほぼ空気のように旅をして、
自分のできること、そして自分の大きさに気がついた。
なんとも、ちっぽけなものである。
それくらい、世界はおっきなものだったわけで、
そんなちっぽけな自分と向き合った時、
「そっかぁ。」と気づくものがあり、なんとも気持ちが楽になった。
そしてまた、すごく家族にも会いたくなった。
一言で言うと、
「世界は大きく、私はとても小さかった」わけだけど、
それでもめげずに、自分ができることを頑張っていこうと思います。
そのためにも、帰る場所は大事だと気づいたこと。
世界一周は終わったけど、私の旅はこれからも続くと気づいたこと。
また、どこかに行けば、今よりもっと世界は広がるんだろうと思うから、
このブログは、これからも続けようと、思ったのでした。
どんどん「ちっぽけ」になっていこうと思います。
つづく。