イスラエル、まずは国境から。
ドキドキしていた。
その理由は2つ。
ひとつは私にとって、イスラエルという国が”とても危険な国”だったこと。
そしてもうひとつは、ユダヤ教というものが何なのかを、
直接感じてみたかった。
中東を旅して、何度も聞いたパレスチナ問題、ユダヤ人という言葉。
でも、ほとんど何も知らない。
むかし読んだ聖書、ぼやけてしまった記憶。(・・・愕然。
でも、なんとなく覚えている。(・・・まだマシか。
ということで、
現在、私の引き出しには、かなりの収納スペースがあるようす。
いろいろ詰め込んで帰ろうかね〜。
ということで、朝7時。
私たちはアンマンを後にし、イスラエルとの国境キング・フセインに向かった。
そう遠くない距離、でもイスラエル入国には1日がかりで挑む必要があった。
第1関門 [パスポートのスタンプに注目。]
もしパスポートにアラブ諸国(シリア、レバノン、イエメンなど。)のスタンプがあれば、イスラエル側の国境では、それ相当の待ちは覚悟したほうがよい。
いやいや、これ、すなわち、単なる意地悪。
早くも「これがユダヤ人なのかっ?!」という瞬間である。
自分たちと仲のよろしくないアラブ諸国なんぞを旅してきたヤツは、
待たせちゃえっ。
待たせちゃえっ。
待たせちゃえっ。
待ったせっちゃえっー。
とか、
きっとこんな軽い感じで、彼らの気分次第で適当に待たせられちゃうのだろう。
過去6時間待ちをした人もいるそうな・・・こわいこわい。
結論を言うと、アラブ諸国のスタンプのない2人とシリアのみの1人は、
10分程度の待ち時間でスルー。
シリア、レバノンの私と、フルスタンプのもうひとりは、
1時間半待ちでなんとかスルー。
今回のポイントは、どうやらレバノンらしかった。
まぁ、なんにせよ、通れて良かった、1時間半で良かった良かった。
第2関門 [ノー・スタンプをせがむ。]
なんだかんだで、イスラエルはまだいい。入国させてくれるから。
でも、その逆は無理なのだ。
イスラエルのスタンプがあると、近隣のアラブ諸国に入国拒否されてしまう。
回避方法は以下2つ。
1、後日、パスポートを新しくする。
2、ノー・スタンプ・プリーズとせがみ、別紙に押してもらう。
そこで私は2を実行。だってこのあと私にはイエメンが待っているからね〜。
だけどこれが結構面倒い。つーか長い。
押されたら即終了という妙な緊張感を味わいながら、
ヨルダン出国で1回、イスラエル入国で1回、イスラエル出国で1回、
エジプト入国で1回、エジプト出国で1回と、
計5回も別紙をお願いしないといけないのである。
もしこれをやり遂げたとしても、
「じゃあ、おまえはヨルダンをどうやって出たんだ?」とか、
「イエメンにはどこから入ったんだ?」とか、
(エジプトからイエメンに飛ぶ予定なので。)
突っ込みどころはあるのだけど、
「そこまで詳しくみないらしいよ。」と人が言うので信じることにした。
つい1ヶ月前、
イスラエル入国でノー・スタンプを試みた人が無惨にも押されてしまい、
この後シリアに北上するはずができず、悲しくもエジプトに戻っていった。
という話を聞いた。
これぞ彼らの気分次第か?!・・・ひでぇ。
そんなこんなで、私達がどうなったかというと、成功!
とにもかくにも、難関のイスラエル入国スタンプは無事クリアー!
いやぁ良かった良かった。
このあと、荷物を待ったり、バスに乗ったり、
なんだかんだで宿を見つけたのは夕方過ぎ。
すでに私のエネルギーはなくなろうとしていた。
1日がかり・・・、納得。
↓faisalの宿、の入口。(隣にPalm Hotel)