旅の始まりと終わりは。
ついに私の長い長い世界一周の旅が終わった。
成田空港には、彼が迎えに来てくれた。
いくつになっても迎えに来てもらえるのは、うれしいものだ。
そしてそのままふたりで、私の実家に帰った。
そこには、母と、姉と、その姪っ子が私を待っていてくれていて、
1週間遅れの誕生日をお祝いしてくれた。
思えば、出発の成田空港も同じメンバーで、
お寿司を食べながら、他愛もない話をして私を送り出してくれたっけ。
あれから、約1年半。
聞けば、母の体調が思わしくない時期があったけれど、
旅をしている私には言うまいと、母が気を使ってくれていたことや、
それをひとりで受け止めて対処してくれていた姉のことや、
私が危ない地域に足を踏み入れ、音信不通に気をもんでいた母に、
彼がいつも「きっと大丈夫ですよ。」と声をかけていてくれていたことや。
いろんなことを、たくさん聞いた。
私が旅の話をする以上に、ここ日本でもいろんなことがあったのだと、
帰ってきて、初めて知った。
自分が楽しく世界を旅できたのも、
こうして家族がすったもんだ頑張ってくれたおかげだったりするんですね。
うん、家族って、ありがたい。